~医療市民マイスターの誕生とOrinasの始動~

2012年6月に医療市民マイスター全7回講座が終了しました。

 

2012年3月から始まった医療市民マイスター講座には、埼玉の方ばかりではなく、茨城・千葉・栃木・東京と遠方からの方も含め、31名の方にご参加いただきました。そのうち、全課程を修了した17名が医療市民マイスターとして誕生しました。

 

2012年8月からは、栗橋病院での新しい取り組み“Orinas”の活動をスタートしました。

Orinas”とは、縦糸が医療者、そして横糸が私達医療市民マイスター、“織り成す”布で患者さんを包んでいく、患者さんのおそばにいて丁寧にお話を聴き、必要なときは必要な窓口へおつなぎする、患者による患者さんのための新しい取り組みです。

 

『知ろう!小児医療 守ろう!子ども達』の会を始めて5年余が経ちました。

その間、患者と医療者の知識や思いの差による溝を感じる機会が多々ありました。

なかなか自分の思いを伝えられない患者さん、そして忙しすぎる医療者達・・・この間に橋渡しとなるひとがいることで、ちょっとした気持ちや情報の手助けを得られ、立場の異なる相手の思いに気付けたり率直にお話をする気持ちになれたりするのではないか・・・

市民のままで、患者のままで、橋渡しができる人が必要である、そう感じてこの事業を始めました。

 

医療市民マイスターは、今後も自身とそして患者さんのためになる様々な勉強を続けていきます。勉強会では、ひとりでも多くの地域の方、患者さんにご参加いただき、ともに医療について学び・考えることで、自分の身体や病気について積極的に向き合い、主体的に関われるようになること、そして医療者と対等に話ができるようになることを目指していきます。(勉強会の詳細についてはコチラ)

 

まだまだ病院についても医療についてもわからないことが多い私たちではありますが、そんな私たちだからこそわかる患者さんの困りごとに耳を傾け、病院の中で医療者と患者をつなぎ、そしてその先には病院と地域をむすぶことができるよう、Orinasの活動を進めていきます。

患者にはわかりにくかった・近づきにくかった病院を、患者の手でそっと開いていく・・・すべては、これからです。今後とも応援を宜しくお願いいたします!